突然断水!?そんな時にはロバを頼む!?まだまだ過酷なケニアの生活。
蛇口をひねれば必ず出る水。
日本では当たり前の光景も
ケニアでは当たり前ではありません。
ケニアで水を確保するのは、
それはもう大変というか大仕事です。
今日はそんなケニアの水事情をお伝えします。
1. 水道インフラはまだまだこれから
ケニアは経済発展を続けているとよく言われるますが、
まだまだインフラ設備は整っていません。
特に地方都市では上下水道が普及していません。
多くの家は共同でタンクを持ち、
その中に水を蓄えています。
そこから各家庭に水道を引きます。
タンクの水は雨水を貯めたり、
時には水を買ったりします。
ただ今説明したタンクを持っている家は、
比較的よい家です。
僕の家にはタンクは付いていませんでした。
長屋に住んでいましたので、
近隣の住民と共同で雨水を貯めるタンクを使用し、
毎日そのタンクまで水を汲みに行っていました。
なので僕の場合は、
蛇口はあれどそこから水が出たことは一度もありません。
2. じゃあ水は一体どこで手に入る!?
ケニアに住んでいて必ず起きるのが断水です。
水の供給網も未発達のケニアでは、
ある日突然水がなくなるのです。
僕の家でも雨水を貯めているので、
乾季には水を使い切ってしまいます。
では水がない時はどうするのか。
簡単です。
水を汲みに行きます。
雨水がなくなったら、
1)干上がった川に汲みに行くか、
2)水道キオスクに汲みに行くか、
の選択肢があります。
砂浜で掘ったら海水が出るように、
川底も掘ると水が出てきます。
なので川に行くと、
たくさんの人が水を汲んでいます。
またウォーターキオスクと呼ばれる、
水のコンビニがあります。
1リットルいくらで水が買えるのです。
そのどちらも自力でやると大変ですが、
お金を払えばロバに運んでもらうこともできます。
ロバを使った水運びは、
こちらでは立派な職業の1つです。
僕は乾季にはよくロバ使いを利用していました。
朝電話すると夕方には持ってきてくれるので、
とても助かります。
3.どれくらいの水で人は生きているいけるのか?
さて問題です。
日本では1日何リットル使っている思いますか?
…
……
………
正解は、320L/人・日です!!
ケニアで日本と同じような生活をしていたら、
1日に何往復も水を運ばなければいけません。
考えただけでぞっとします。
ではそんな僕は1日何リットルで生活をしていたのか。
正解は、20L/日です。
参考までに水洗トイレ1回流すと4~5L程度も使います。
いかに極限まで節約しているかが少し伝われば・・・。
水の使用量は実際少し工夫で減らしていくことができます。
ちなみに僕は同じ水を何度も使うようにしています。
例えば最初の綺麗な水で水浴びをし、
次にその水を洗濯用に利用します。
そして最後にトイレを流す水に使います。
手間はかかりますが、
水を汲み労力を考えると大したことはないのです。
人間の適応力は立派なんもので、
慣れればなんのことはありません。
近代化してきたケニアも
まだまだインフラ状況は整っていないのが現状です。
だからこそ日本では当たり前のことを
感謝し、大切にしようと思うことができるのです。
横山