受け継がれてきたもの





こんにちは。

工房担当の横山です。

 

さて今回は前回紹介したサイザル麻について、

もう少しご説明します。

 

サイザル麻はケニア全土で生えている

非常に一般的な植物です。

 

しかしこの麻を使ってバスケットを作るのは

ケニア人の中でもカンバ族が優れています。

 

ちなみにカンバ族は工房のあるマチャコス県や

周辺のマクエニ県やキツイ県に住んでいる民族です。

f:id:amberhour:20140602221624j:plain  

さてその理由は、

カンバ族が住む地域にあります。

 

カンバ族が住む地域は半乾燥地帯であり、

農業をするためには降水量が足りません。

 

そこで雨が少ない地域でも育つサイザル麻を、

副収入の為に加工し始めました。

 

その結果、バスケットやロープなどの製作が

昔から代々伝承されてきました。

 

なのでカンバ族の村に行くと、

時にはおしゃべりしながら、

時には歩きながら、

サイザル麻を織っている風景が見られます。

 

サイザル麻を編むという行為は、

彼女たちの中では日常的な行為なんです。

 f:id:amberhour:20140602221641j:plain 

祖母から母へ、母から娘へ

受け継がれてきたこの技術も

近年海外からの輸入品に押され、

売れなくなってきている現状があります。

 

従来のやり方ではなく

新たな取り組みが今求められています。

 

そこでへこたれないのがカンバ族です。

 

サイザル麻を使った新たな製品作りや、

草木染めなどの染色手法を用いて

これまでの技術をさらに発展させていく

新たな取り組みを始めています。

 

伝統で受け継がれてきたものを絶やさず、

新たな価値を加えてさらに次の世代へ、

カンバ族の挑戦が始まっています。

 

そのお手伝いを少しでもできるよう

僕たちも彼女たちと日々、

様々なチャレンジに取り組んでいます。

 

横山