ケニアの草木染め事情⑥~野菜&果物編~





新たな色を求めて草木染め実験を始めよう!っと意気込んだのはいいけれど、実はまったく当てはありませんでした。

日本の草木染めの本を読んだり、インターネットを検索してみても載っている植物はケニアではあまり見かけないものばかりです。

 

ケニアは比較的植生は豊かな方です。

一部の地域では日本に近しい木や花を見かけることもあります。

しかし、ケニア工房のあるマチャコスという街は半乾燥地帯の為、日本とは大きく異なります。

 

しかしパソコンとにらめっこしていても話は進みません。

とにかくあるものから染めてみるしかありません。

 

一番身近なものは、それはやはり食べ物です。

ケニアでは日本と似たような野菜が手に入るし、果物は日本よりも豊富です。

 

まず挑戦してみたのは、玉ねぎです。

こちらケニアでは紫玉ねぎが主流です。

草木染めの世界でも玉ねぎはとても重宝されるそうです。

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実験結果は、上手く色が付着しませんでした。

量が足らないのか、それともやり方が悪いのか。

なかなか上手くはいきません。

 

しかし、最後にほんの少しだけ希望の光が。

媒染と言う手法を用い、アルミニウムの水溶液に漬けてみると、、、

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ほんのり色が緑色に変化しました。

紫の玉ねぎから緑色が出るとは、なんとも不思議です。 

 

続いては、アボガドです。

日本人にも人気の高いこの果物は、ケニアでは一般的な食べ物です。

なんと1個あたり約30円です。

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実の部分はもったいない(?)ので、今回は種でチャレンジしてみました。

実際やってみると、すぐには色が付着しませんでした。

そこで一晩漬けてみると、ほんのりピンクがかった色が抽出できました。 

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 最後はこちら、コリアンダーです。

パクチーとも呼ばれ、タイ料理などによく使われる香草です。

こちらケニアでもよく使われる香草です。

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個人的に僕は大嫌いなのですが、好きな人も多いとか(?)

煮出す時の強烈なにおいに閉口しながらもなんとかやり終えました。

こちらはなんと薄い黄色が抽出出来ました。

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野菜や果物も色々と奥が深いですね。

その他、トマトやパッションフルーツ、オレンジなど色々試しています。

しかし、実際はほとんど上手くいったりいかなかったり、、、。

薄々気づかれているでしょうが、ここで紹介したものは数少ない成功した事例です(笑)

色味のある染液が出てきても、サイザル麻に付着させるのがまた難しいんです。

 

この様に試行錯誤をしながら、日々染め続けています。

そこで読者の皆々様、是非ケニアチームにお力をお貸しください!

こんな植物で染まるよ!こんなやり方がおすすめ!などの些細な情報、引き続き募集中です!!

 

(生産担当:横山)