ケニアの草木染め事情⑤~新たなる挑戦編~
少し前になりますが、このブログを通して私たちの草木染めの挑戦についてお届けしました。
今週から再び「染め」のお話を始めていこうと思います。
前回までの様子は、一番下にリンクを貼ってありますのでそちらも是非ご覧ください。
今私たちのケニア工房では、主に木の樹皮を使ってサイザル麻を染めています。
樹皮からは焦げ茶や赤味のかかった薄茶、黄色など草木染めならではの落ち着いた色を抽出できます。
これらを染色スタッフのマウロと共に染める日々を送っています。
始めはなかなか安定して色を出すことに苦戦をしていました。
今は経験値も積み上がり、すっかり職人さんみたいになりました。
こうした日々の染色と同時に新たな色への挑戦も始めています。
今使っている樹皮はケニアでは染色としてよく使われてきました。
しかし日本の草木染めは樹皮だけではなく、野菜や果物、花や葉っぱからも色を出します。
私たちはこれまでケニアではあまり染料としては使われて来なかった草木を使って実験を繰り返しています。
例えばこのフルーツ、桑の実です。
こちらの言葉で『ダエ』と呼ばれてます。
ケニアでもとても親しみのある木の実の1つです。
市場などで流通しているのではなく、地元の子どもたちがよく見つけて食べるそうです。
早速この桑の実を地元の女性達に協力してもらい、入手しました。
この果実を絞ってみると、とても綺麗な紫色の果汁が出てきました。
そして、この果汁の中にサイザル麻を優しく漬けてみると、、。
なんと果汁の色そのままに、素敵な紫色がサイザル麻に付着しました。
これは大成功ですね。
ただいつもこの様に上手くいく訳ではありません。
例えばこのお花、ハイビスカスです。
インターネットで調べるとハイビスカスでも色が出ると書いてあり、実験をしてみました。
しかし残念ながらこちらは色を上手く出すことはできませんでした。
色素の量が薄いのか、やり方が違ったのか色々と理由は考えられます。
この様に失敗と成功を繰り返しながら、実験を続けています。
なかなか情報が手に入らない中、ケニア人スタッフと共に頭を悩ます日々です。
しかし、思いがけない色に出逢える草木染め実験はやっていて本当にワクワクするチャレンジです。
今後も新たな色を求める私たちの挑戦を少しずつお届けできればと思います。
また草木染め情報(これで色が出ますよ!)など絶賛募集中です。
何でも試しますので、是非皆様のアイデアを教えていただければ嬉しいです。
(生産担当:横山)
【過去の草木染めシリーズ】