ケニア工房での日々
スタッフの行動から、どうやら彼らの辞書にない言葉があるようで…。
身を守る先は、泥棒?警察?
助っ人が去る。幻だった…。
ケニア工房立ち上げから参加してきた横山くんが帰国し、一人運営を想像しただけで倒れそうな自分がいることを自覚し、工房の現状を、運営側に立って一緒に考えて話し合っていけるような、右腕的な仲間がほしく、誰かいないかと探していました。 あ、いた。 …
長らくケニア工房にて生産担当をしてきた私、横山。 工房の立ち上げから早1年、 ついにこの日がやってきてしまいました。 今週、日本に帰国します。 気が付くと、ケニアで暮らして2年と3か月の月日が流れていました。 先週末はケニアではイースター(復活祭…
先週末、久しぶりにはじけた私は、気分も新たにブックカバー作りを進めていました。 が、解放された楽しさも束の間、工房では待ってましたとばかりに問題が発生。 あちらこちらから、私を呼ぶ声が、やまびこのように響いていました。 「マリーナ、発電機がま…
慌ただしい3週間の一時帰国を終え、眠りこけたドーハ行きの飛行機から、現在ケニアに向かう機内でこれを書いています。 私がアンバーアワーに入ってから、ずっと抱えていた課題がありました。 それは、商品として求められるていねいさ、仕上げの美しさについ…
正直に言おう。私はとれてしまったボタンを縫い付けることさえ下手である。 正直に言おう。私は編み物の棒さえ持ったことがないほど、手芸に縁遠い人間である。 もっと正直に言おう。私の人生で、「織る」という行為と毎日かかわるなど、到底思っても、まし…
ケニアから一時帰国中の、生産担当マリナです。 あたりは見慣れた足の長さのヒトが歩き、街では話し慣れたコトバが聞こえ、食べ慣れたソイソースの味に、すでに帰ってきた感じ満載の数日を過ごしています。久しぶりに都会の人混みに圧倒され、ケニアの田舎の…
ケニアの工房には高機(たかはた)織り機が4台あり、現在4名の織り子さんが、毎日サイザル生地を織っています。これがアンバーアワーオリジナル、ブックカバーへと変身します。 昨年、初心者向けの卓上織り機トレーニングを経て、晴れて高機デビューをした2…
ケニアの小さな工房が職場となってから5か月。 これまで編み物すらしたことのない手作業の苦手な私が、サイザル麻でブックカバーを作る工程にかかわり、しかも品質管理や業務の基盤作りまで担当。 やれるだけ突っ走っていたら、思いのほか疲れたようで、ここ…
アンバーアワーのケニア工房の隣には、金属加工の工房があります。 「メタルのことなら俺に聞け」というオトコたちが、手を真っ黒にし、電ノコをウィンウィンいわせ、火花を散らしながらあらゆるものを作っています。 発電機が壊れたときも、このメタル工房…
「ジュア・カリ」 スワヒリ語で「強烈な太陽」。 その名の通り、赤道間近の太陽の下、トタン屋根1枚の「お店」で、タイヤや靴の修理から家具作りまで、様々な仕事を青空工場で行う人たち。 早い・安い・うま…くはないこともしばしばだけど、厳しい生活の中で…
アフリカ・ケニアで製品を作るためのサイザル素材を調達する為、日々地方に住む女性グループを訪問しています。 彼女たちの住んでいる地域は、都市部から遠く山奥の中にあったりします。 そんな時困るのが交通手段です。 行く時は街中のバス乗り場からミニバ…
ケニア・マチャコスの中心街からバイクタクシーで約10分。 そこは、織り機でブックカバーを作るのに必要な、サイザル繊維を撚って糸状にする作業を行う女性グループが暮らす地域でした。普段は素材担当スタッフが村々を訪問するのですが、この日は私が行くこ…
12月。 街中がライトアップされ、手袋をはめてホットチョコレートを飲みながら、粉雪の降る夜空を見上げる恋人たち。ああ、美しき愛のクリスマスよ。 時を同じくして、ここマチャコス。 街はいつものように牛とヤギが闊歩し、工房で汚れた手のままチャイを飲…
鶴の恩返し方式の機織りトレーニングが始まって1か月半。 工房の美しい鶴たち、織り子さんの上達も早く、この1か月、とにかくブックカバーのデザインを確定するために、工房では来る日も来る日も織り続けていました。 試行錯誤して決まったデザインは4つ。サ…
さて今回は私たちが商品を作る為に必要なサイザル麻の撚糸についてご紹介していきます。 以前にもお伝えしましたが、私たちが使っている撚糸は一般的な撚糸よりかなり細い糸を使用しています。 これを用いることで、なめらかさが上がるなど商品の出来が大き…
オフィス兼生活空間として借りているアパート。 私が滞在するようになって2か月、小さなヤモリも暮らし始めていました。 目をクリクリとさせ、一生懸命足を動かして床をはう姿が何とも愛らしく、時にはシャワーで、時にはキッチンで、その小さな体で息をし、…
今回はサイザルの糸を撚ってくれている女性グループへの定期訪問についてご紹介します。 約3週間から1ヶ月に1度、私たちはそれぞれの地方に住む彼女たちを訪問し、作ってくれた素材を回収しています。 しかし実はこれが結構な大仕事なのです。 それは、彼女…
その日は、何となく朝からせわしない感じがしていました。 前日に素材の支払いでもめたこともあり、気持ちはやや疲れていました。 朝8時。 出勤時間を過ぎて間もないころ、一人のスタッフから遅れるとのメール。 9時から地元のグループを訪問する予定だった…
こんにちは。 今回も引き続き、素材であるサイザル麻に関する取り組みをご紹介していきます。 私たちの製品の素材であるサイザル麻を使って細い紐を(素材)撚ってくれているのは、地方に住む女性たちです。 彼女たちの居住地域には多くのサイザル麻が生えてお…
ケニアの時間の流れは、優雅。 通勤時間にせわしなく歩く日本の朝とは違い、時間に余裕をもって、ゆったりと歩いて職場に到着します。急いでもいいことはないよ、ということわざが語るように、ケニアは「ポレポレ(ゆっくり)」という概念が浸透しています。…
今回から私達の製品の原材料である、サイザル麻についてご紹介いきたいと思います。 サイザル麻から繊維を抽出し、製品作りに使える紐にするまで様々な工程があります。 その工程や取り組みなどをお伝えできればと思います。 今回はサイザル麻について過去の…
靴職人のジョセフは、その日も相変わらず職人らしく、暗い部屋で黙々と靴を作っていました。前回のマット加工に続き、今度はブックカバーの加工をお願いすべく、彼のもとを再訪。その場で一緒に作ってみると、慣れた手つきできれいに仕上げてくれました。(…
製品の加工にはミシン処理が必要で、またどうしたらデザイン性のある加工ができるか、それを模索してくださったのが、革職人の小椋さん。 サイザルはしなやかさと丈夫さが特徴ですが、布のように直線に縫うことは難しく、熟練者の小椋さんの工夫で、何とか形…
マチャコス地域には、小さな中心街だけで3つも店舗を構える地元密着型スーパー、ピータームレイがあります。 このスーパー、ちょっと大き目の専属宅配三輪車(トゥクトゥク)があり、スーパーの仕事とは関係なくても、重たいものを運ぶときなど電話一本で飛…
私たちの工房がある街、マチャコスの小さな靴屋さんに、ジョセフという職人がいます。暗い部屋で、古いミシンを使い、灯油で温めた七輪のようなもので靴の底をかたどりながら、立派な革靴を作っています。 アンバーアワーの製品は、本来良質な革を使って加工…
「織り上がったわよ。」 織り部門の若きリーダー、ジェーン。 織り上がりほやほやのデザインは、きれいに仕上がっているようでした。ところがパターンをチェックしていると、見つけてしまったのです。織りのミス。 本来なら経糸2本に対して横糸2本が織られて…
9月からアンバーアワーの仲間となったマリナです。 2007年に初めて訪れたケニア。 それ以来、心ココにあり…という思いを秘めながら過ごすこと7年。 私は日本での仕事を辞め、この土地で生活してみようと、身ひとつでやってきました。 途上国支援とか、人権擁…